経営事項審査の点数アップ

公共工事を元請業者として直接役所から受注したい場合に必ず必要となるのが「経営事項審査」です。裏を返せば「元請業者になるつもりはない」という方には経営事項審査は不要です。
しかしながら、これから元請業者として公共事業を受注して行きたいという場合は、経営事項審査の点数が受注率や受注金額に影響しますので、できれば経審の点数を意識しながら経営をする必要があります。

経営事項審査の点数は何で決まるのか?

そこで気になるのが「経営事項審査の点数は何で決まるのか?」ということですが、
まず、評価項目は(1)経営規模等と(2)経営状況の2つに分かれます。

(1)経営規模の指標は

評価項目 記号
完成工事高 X1
自己資本額及び平均利益額 X2
技術職員数及び元請完成工事高 Z
その他の審査項目(社会性等) W

(2)経営状況の指標は

評価項目 経営指標 記号
負債抵抗力 純支払利息率 X1 Y
負債回転期間 X2
収益性・効率性 総資本売上総利益率 X3
売上高経常利益率 X4
財務健全力 自己資本対固定資産比率 X5
自己資本比率 X6
絶対的力量 営業キャッシュフロー X7
利益剰余金 X8

次に、上記の評価項目をもとに、総合評定値(P)を算出します。総合評定値(P)は

(P)=0.25(X1)+0.15(X2)+0.20(Y)+0.25(Z)+0.15(W)

のように、X・Yそれぞれの経営指標にウェイトをかけて算出します。

そして「経営事項審査の点数アップ」とはこのP点を上げることを指します。

経営事項審査の点数を上げるにはどうしたら良いのか?

まず、P点の算出方法が上記の各指標にウェイトを掛けて算出するようになっていることから、特定の項目を上げることで劇的にP点が良くなる訳ではないことはおわかりと思います。 ですので、結論から申し上げますと継続的に経審の点数が上がるように対策を講じなければならないということになります。

ただ、その場合でも対策はありますので、簡単に対策したいと思います。

完成工事高(X1)を上げる

・できるだけ完成工事を増やす
・要件を満たす範囲で「工事進行基準」を採用し、完成工事高の計上を増やす

自己資本額及び平均利益額(X2)を上げる

・各工事でしっかりと利益を出し、利益剰余金を積み上げる
・可能な範囲で設備投資を行い、減価償却費を増やす

技術職員数及び元請完成工事高(Z)を上げる

・今いる技術者に、より上級の資格を取得してもらう
・資格を持った技術者をなるべく採用する

社会性等(W)を上げる

・雇用保険、健康保険、厚生年金など社会保険の未加入をなくす(減らす)
・建設業退職金共済(建退共)に加入する
・退職金一時金制度や企業年金制度を制定または加入する
・法定外労働災害補償制度に加入する

経営状況の指標(Y)を上げる

経営状況の指標(Y)は提出される決算書を元に評価されるため、基本的には日頃から財務諸表の中身を意識した経営を行うことが前提となります。
とは言うものの、経営事項審査の内容と点数アップの仕組みを理解した税理士が作成する決算書と、ただ作成した決算書では、同じ経営内容でも経審の点数は異なりますので、経営事項審査に詳しい税理士に相談しながら経営を進めることが大切になります。

以上、経営事項審査と点数アップについてお伝えしましたが、ご理解いただいたように、経営事項審査の点数アップを短期間で急激に実現することは困難です。
ザイムパートナーズは、経営事項審査の点数アップにも多くの知見を持っておりますので、まずはお気軽にご相談いただければと思います。